町田kkkk

可能性の奴隷

僕はただの犬です

妻が焼肉食べに行こうと言うから、僕はガツが食べたくてスマートフォンを駆使して探したけれど、近所にガツを提供する焼肉屋がなくて残念。いつか君たちと炭やに行きたい。転送設定していた会社のメールを見て、少し悲しい気持ちになった。職場だったらこれくらいの憤り受け止め切れるけれど、家だとなんだかプライベートとの切り替えがうまくいかなくて、ただなんか悲しかった。不要そうな通勤時間の、あの時間こそ、精神の装置切り替えに重要なのかもしれない。ふざけて、飲みに行こうよ、と深夜に友達へ送信したLINEメッセージ。早朝の友人の返しが面白かった。最早友達と呼べる人は全然いないけれど、この人が居ればいいや。なんて。真夏の高架下が好き。体感する涼しさも結局、暑さという外的要因があってこそ感じられる快感だとするならば、火星で1人オペラを歌い切ることなど可能なのだろうか。朝5時に寝巻きを引っ張り、僕を起こそうとしてくる娘が好き。僕の眼鏡を手垢まみれにしてくるあなたが好き。ベランダで2人、日光を浴びながら、遠く大通り公園のテレビ塔を眺める。君は、眩しい光と舞い上がる風にしかめ面をしながら、指を舐めている。俺は37回目の夏の気配を感じたせいで、早くスイカを食べたいなと思う。そして君にも食べさせてあげる。愛してるから。気持ち悪い虫がベランダの端に張り付いている。増水してる近所の川の色が茶色い。きっと花粉のせいで目が痒い。眼下にあるセブンイレブン駐車場の車の出入りは見ていて飽きない。晴れた春の日の陽射しは強く、心地よい。なぜか今日は殺人なんて起こらない気がする。だけど裏側には何かがある気がする。
あなたに見せたい景色が22個あるんだよ