町田kkkk

可能性の奴隷

i wanna be a boy you love,but i can't be a boy you love

成功しなかった革命たちのために
季節は巡り
洗い立ての白いベッドシーツはごわごわするのです
坦々と型紙を切るその指の動きの美しさと長さに
僕の眼球は釘付けで
舐めてみたいという衝動は
もしかすると条例違反なのかもしれない
消費されていく人脈について特に思うところはないけれど
サヨナラも言わずに忘れてしまうけれど
痴呆になったって好きな人もいる


右クリックと押しなれたパスワードで消えていく
過去の記録たちのために
君の胸騒ぎが全てうどんになればいい
消してよかったと思えるほどの美味しいうどんになればいい
開けっ放しの窓から流れ込む初夏の風が
アンチョビの缶詰の蓋を揺らしてる
それをメトロノーム代わりに踊る記憶は
君がさっき消したアカウントで楽しそうに書き込んでたやつだったね
窓から逆流し外に漏れるBOATのALLは僕が生涯で12番目に好きな曲だよ
「退屈な歌」って言ってハーゲンダッツのオペラに意識を向けたら
さようなら
さようなら
さようなら
河川敷で打ち上げられた打球が
君の下手くそな型紙に貫通すればいい


すれ違う小学生の虫かごの黄緑色がとても綺麗
鉄塔の紫色のライトアップがとても綺麗
車で通り過ぎる寂れた街のすぐ傍の藍色の海が綺麗
目を瞑って太陽を見た時のオレンジ色が綺麗
洗い立てのごわごわのシーツの白色が綺麗
中身が違ったbig loadaのジャケットの黒が綺麗
何故か流れる涙の色が綺麗


その色たちで構成された気色悪い色の虹
そんな忌み嫌われた虹たちのために
革命は失敗し
君の指を舐めた罪で僕は死刑に処されたのです