町田kkkk

可能性の奴隷

もどかしさにその理由を欲するならば

お気に入りのコップの真空部分が壊れた
結露しないタイプのそれが好きだったのだけれど
疲れ崩れた頭の中で浮かんでは消えるメロディが
誰かの曲だったか自分で創造したものなのか判別がつかない
必死に脳内で検索をかけるけれど
引っかかりそうで引っかからない
ジメジメと音を立てるこの街の建造物群から立ち去りたい
イカもメロンもさくらんぼも食べたくない
妥協と愛嬌の中間点で出会った君を捨てたい
ふと思い出したかのように湧き上がる初期衝動に似た何かで
数百キロ先の君に会いに行きたいと願った昨日
そんな夢みたいな事、と大人しく眠りついた昨日


水の中のナイフかな、と思ったけれど
やっぱり違う脳内で響く曲
全部思い通りに出来る能力があったのなら
今僕はどうなってたんだろう
金持ちになってるのだろうか
美人をかこってるのだろうか
数百キロ彼方の君の側にいるのだろうか
この忌々しい音を楽器で再現できたらいいのに
際限なく苦悩を抱える所以たる過去時系列上の俺を殺し
君と氷を使ったセックスがしたい