町田kkkk

可能性の奴隷

火星の生活

昨日、上司と一緒に昼食を食べてると「キノコ嫌いなの?前も残してたよね。」と言われ、僕は少し吃驚しながら「食べた記憶がほとんどないので嫌いか分かりません。ただの習慣です。」と、答える。
吃驚した理由は、上司が昼食で僕が何を残していたか覚えていたからで、この人は他人が何を食べてるのかまで記憶しているのかと感動した。その人はとても素晴らしい人だから、嬉しいやら、いい歳して好き嫌いがあることがばれた気恥ずかしさやらで、
照れた


そういやちょっと前、仲の良い同期に「他人に興味ないでしょ。絶対」と言われ、そんなこと思ったこともないのに、と少し憤慨しながら、人の目にそう映るのかと感心したことがあった。改める気は全然出なかったけれど、というかこれ以上君の何を知ればいいのだろう。そんな疑問が血液と一緒に体内を循環していく。昔付き合ってた女の子にも似たような事を言われた気もする。社会性のどこかにきっと欠陥があるんだろ。糞食らえだ、そんなものは。


休日に洗濯と掃除をする。
料理以外の家事が嫌いな僕だけれど、良く晴れた日にベランダの物干し竿に洗濯物を掛けるのは、すごく楽しいなと今日初めて気付いた。洗濯物の良い匂いが鼻腔をくすぐり、洗濯物の隙間から眼球に刺さる暖かい陽の光と、作業の邪魔をする風が素敵で、なんだか魚喃キリコの漫画みたいと思う。そうだ、魚喃キリコの漫画が読みたい、そんな気分で揺れたり風に押されて一体化していく洗濯物を眺めながらベランダで煙草を吸っている。
今日はまだ世界中のどこでだって誰も死んでいないよ、そう断言できるほど穏やかな日だ。
ほらまた、洗濯物が端に寄っていく